2020年大学入試改革!アクティブ・ラーニングを理解するための10冊

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小学生や中学生の子どもを持つ親ならば、一度は耳にしたことのある「2020年からの大学入試改革」。
どんなことが変わるのか、何を準備しなければならないのか、不安に感じている保護者や教員のみなさんも多いと思います。
この「センター試験改革」とか「高大接続システム改革」とも呼ばれる、この「大学入試改革」に実は重要な「アクティブ・ラーニング」について理解するための書籍を紹介します。

文部科学省の中央教育審議会が2014年12月に「高校教育-大学教育-大学入学者選抜の一体的改革」という答申を下村博文文科大臣に提出しました。また、この答申に基づいて設置された「高大接続システム改革会議」で2015年12月に、文部科学省から「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」に関するイメージ例も有識者会議に提示されています。

この答申ではこれまで行ってきたセンター試験を廃止することや、それに代わる新しい2種類の試験を行うことなどが盛り込まれています。しかし、この答申では単なる大学入試改革ではないと明言している通り、多くの改革が含まれています。「アクティブ・ラーニング」もその一つです。答申の中では、小学校、中学校、高等学校段階での「アクティブ・ラーニング」の導入や大学の授業での「アクティブ・ラーニング」活用が示されています。この改革に向けて大学だけではなく、すべての教育機関に変化が求められています。小学校、中学校、高校、予備校、学習塾、そして保護者や教員も変わっていかなればならないのです。

2020年に向けてどんな改革が進められるのか。

答申に書かれている改革の方向性の抜粋です。

  • 高等学校教育については、生徒が、国家と社会の形成者となるための教養と行動規範を身に付けるとともに、自分の夢や目標を持って主体的に学ぶことのできる環境を整備する。そのために、高大接続改革と歩調を合わせて学習指導要領を抜本的に見直し、育成すべき資質・能力の観点からその構造、目標や内容を見直すとともに、課題の発見と解決に向けた主体的・協働的な学習・指導方法であるアクティブ・ラーニングへの飛躍的充実を図る。
    また、教育の質の確保・向上を図り、生徒の学習改善に役立てるため、新テスト「高等学校基礎学力テスト(仮称)」を導入する。
  • 大学入学者選抜においては、現行の大学入試センター試験を廃止し、大学で学ぶための力のうち、特に「思考力・判断力・表現力」を中心に評価する新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を導入し、各大学の活用を推進する。
  • 各大学が個別に行う入学者選抜(以下「個別選抜」という。)については、学力の三要素を踏まえた多面的な選抜方法をとるものとし、特定分野において卓越した能力を有する者の選抜や、年齢、性別、国籍、文化、障害の有無、地域の違い、家庭環境等にかかわらず多様な背景を持った学生の受け入れが促進されるよう、具体的な選抜方法等に関する事項を、各大学がその特色等に応じたアドミッション・ポリシーにおいて明確化する。このために、アドミッション・ポリシー等の策定を法令上位置付けるとともに、大学入学者選抜実施要項を見直す。

出典:新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について(答申)(中教審第177号):文部科学省

他にもいくつかの項目がありますが、教育機関関係者や保護者に関係するのは、「アクティブ・ラーニング」の充実や新テスト「大学入学希望者学力評価テスト」「高等学校基礎学力テスト」の導入や各大学の個別の入学者選抜の改革などと考えられます。

アクティブ・ラーニングはこの中で最初の項目として取り上げられています。

アクティブ・ラーニングって何?

日本では、アクティブ・ラーニングという用語は大学から使われ始めました。今では、この言葉を使わない大学はないというほど定着しています。このきっかけとなったのは、2012年の中央教育審議会の「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~」とのタイトルの答申です。

答申の中では、学生の「受動的な受講」から「能動的な学修」への質的転換を目指しています。つまり、受け身ではなく主体的に授業を受けられるようにするということです。

この答申の資料で、「教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れ た教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、 教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査 学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク 等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。」と定義しています。

アクティブ・ラーンニングを理解するための書籍としては、教員向けのものが多いのですが、一般のビジネス、特に社員教育や研修などで活用されている手法でもあり、ブレインストーミングやロールプレイングもアクティブ・ラーニングの一つです。こうした面から見ていくと、研修事業や社内研修に携わるみなさんにもアクティブ・ラーンニングは有用な知識です。

①アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換 溝上 慎一

アクティブ・ラーンニングについての理論的・実践的な体系書です。アクティブラーニングが理論的に整理されています。整理、教授的視点から学習的視点へのパラダイム転換を求めています。学生が知識だけでなく、現代的な技能・態度や能力を身につけ、経験を組織化して成長するためのアクティブラーニングの推進が説かれています。

②すぐわかる! できる! アクティブ・ラーニング 西川純

アクティブ・ラーニングについて代表的な例が、上越教育大学の西川純教授が実践的に行っている『学び合い』です。アクティブ・ラーニングとは何なのかという理論よりも、実践例で見ることが理解の早道かもしれません。「一人も見捨てない」、「子どもに考えさせ,任せる」という、生徒にも教員にも得るものは多いようです。

③サバイバル・アクティブ・ラーニング入門 西川純

同じく『学び合い』の西川純教授の最新の著書。2020年大学入試改革を前提にした教員向けの入門書です。

④明日必ず学校に行きたくなる―――アクティブ・ラーニングが日本の教育を変える 吉田智雄

e-ラーニングシステムを手掛ける著者による「明日学校で手をあげたくなる」ような学習の機会を目指す取り組みの紹介。日本の正解主義教育、教育の経済格差・地域格差から子どもたちを解き放ち、夢を持たせたいという熱い思いが伝わってきます。

⑤アクティブラーニング入門 小林昭文

アクティブラーニングの伝道師とも呼ばれる産業能率大学小林昭文教授による入門書。公立高校での現場経験に基づいた実践的かつ理論的な内容になっています。

⑥現場ですぐに使える アクティブラーニング実践 小林昭文ほか

同じく小林昭文教授らによる「全国の新進気鋭32名の授業レポート」、実践的個人研究、振り返りに特化した考察など。産業能率大学の「キャリア教育推進フォーラム」8年間の実績による内容。

⑦反転授業 ジョナサン・バーグマン

反転授業はアクティブ・ラーニングの一つの形態としては代表的なものです。本書はコロラド州の高校教員として化学を教える著者らが実際に授業で反転授業を導入することになった契機、背景、影響、今後の課題などをまとめています。反転授業とは一般に「説明型の講義など基本的な学習を宿題として授業前に行い、個別指導やプロジェクト学習など知識の定着や応用力の育成に必要な学習を授業中に行う教育方法」です。

⑧頭を鍛えるディベート入門 松本茂

ディベートも、アクティブ・ラーンニングの一つの手法です。論理的な思考が、新しい発想を生み出します。問題を創造的に解決することこそがディベートの目的であり、その本質は論理的な発想の技法ととらえています。論点の整理法や客観的資料の使い方を通して、ディベートのエッセンスを詳しく解説し、さらにディベート思考法を応用したユニークな英語学習法も紹介しています。

⑨何だ! そうやるのか ロールプレイング実践マニュアル 菅谷新吾・宮崎聡子

ロールプレイも、アクティブ・ラーンニングの一つの手法で、語学などでは盛んに用いられます。ここでは、営業研修用の書籍を紹介します。販売スタッフ全員が楽しく確実に成果につなげる方法。著者の20年の研修経験をもとに行動科学、販売心理学を用いながら、生み出したロールプレイングのノウハウがまとまっています。

⑩授業に生かすマインドマップ: アクティブラーニングを深めるパワフルツール 関田一彦ほか

2016年1月末に発売されるアクティブラーニングを支援し、よりよい学びを深めるために、様々な場面で生かせるマインドマップ活用法を丁寧に紹介する一冊です。

以上です。いかがでしたでしょうか、これらの書籍を通じて、アクティブ・ラーニングについての理解を深めて2020年の大学入試への対策にいかしていただければと思います。

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