「長崎県立大村高校卒業生同窓会」(http://omura-highschool.net/)と称するブログがヘイトスピーチまがいの投稿を続けて、当の高校関係者は当惑しているようです。典型的な同窓会にありがちなトラブルですが、ネットで拡散してしまうと少し困ったものです。
ここで改めて、同窓会をめぐるよくある問題や、ありがちな課題をまとめてみました。卒業式シーズンで同窓会の入会の手続きや、同窓会の入会式のようなものも行われていることでしょう。
同窓会とどう付き合えばいいのか、同窓会ではどのような点に気をつければいいのか、考えてみましょう。
1、「同窓会」風の団体から手紙がくる。
「同窓会」風に「○○高等学校同窓生交友会」「○○高等学校同窓交流会」などいった紛らわしい団体名を語って、同窓会名簿の作成の案内のダイレクトメールが届くという事例が数年前に多数みられました。「名簿修正をお願いします。」という内容で個人情報狙いとみられるものや、実際に名簿が届かない、または学校非公認の名簿が届くなどの営利目的のサギまがいのものまで様々です。
これは、怪しいと思ったら同窓会事務局などへ問い合わせるということしか対策はありません。
2、「同窓会有志」を名乗る人々が勝手に行動する。
今回の「長崎県立大村高校卒業生同窓会」の問題も、このパターンに当てはまると思うのですが、同窓生なのか、違うのか分からない状況で、「有志」などの言葉を付けて政治的な活動、営利的な活動を始めてしまうパターンは多いです。実際の団体との関係や名称が紛らわしければ、アクションは起こせるのでしょうが、難しいパターンも多いです。
名称の紛らわしさという点がクリアされている「○○高等学校同窓生有志」などという名称だと、止めようがないので厄介です。あまりに大きな問題になったら、正式な同窓会や学校当局からアナウンスしてもらうしかないでしょうか。何か具体的な問題が起きなければ、逆の問題を生むでしょう。
学校の名前を出さなくても活動できそうなのにはっきり言って、面倒な問題です。
3、年会費やパーティーの会費がめちゃくちゃ高い。
これは特に若い世代が初めて学校単位の同窓会に参加するときに起こる問題です。中には紳士クラブのようになっていて学生や若い世代のサラリーマンを全く当てにしていないような高額の会費のパーティーをホテルで開いたりする例も。さらには同窓会費が入会時に一括で払われるシステムになっていて会員が支出内容をチェックできない場合もあります。
学年やクラス単位の同窓会ならば会費も年齢相応に合わせてあったりしますが、同窓会はガバナンスの点からは執行部が万能で会員に全くコントロールできない場合が多いです。
4、そもそも一般人は同窓会に行かない。
同窓会も学校単位や出身地別の幅広い年代の組織的なものになると、ほとんど一般人は行きません。決まった顔ぶれになります。同窓会に出るのは、営業が必要な士業、歯科医師、保険代理業、ネットワークビジネスなどの人々や、人事面でのコネが必要な教員や学閥企業の社員などばかりになっています。婚活のために同窓会に行ってみようと考えたら、だいたい手遅れです。同級生、先輩、後輩には恋愛感情が湧きやすいものですが、早めの行動が必要です。
同窓会での人脈をあてにするならば、やはりクラスや学年単位の幹事にならなければ意味がないでしょう。婚活ならば、女性は30歳くらいが出席のピークのようです。男性は成功していないと行きたくないという人も多いので、役員を頼まれる40代後半くらいがピークになる学校も多いようです。
5、私だけ呼ばれない。
知らないうちに同窓会が発足していたり、同窓会の懇親会が行われていたりすることが良くあります。昔は、名簿を整理し、案内状を作って、出欠伺いのハガキを出したりすることがきちんと行われていましたが、個人情報保護の意識の変化から、名簿を作成しなくなったりして、難しくなってきました。加えて、SNSが普及して、わざわざ郵送でのやりとりをする必要がなくなったので、LINEやFACEBOOKでつながっていなければ、そもそも除外されるということも多々あります。昔は「ゆびとま」というサイトだけだったのですが、世知辛い世の中になりました。
いずれにしても、普段から同窓生と交流ができるので、同窓会をわざわざ開いたり、同窓会にわざわざ言ったりするのも・・・という気分になります。
以上です。同窓会の暗い部分を中心に解説しましたが、同窓会がきっかけで昔の恋が再燃し、そのまま結婚というシナリオもドラマでは良く見かけます。婚活であてにしている人も、営業であてにしている人も、同窓会を上手くつかって幸せをつかみましょう。