新学期が始まりましたね。高校1年生や高校2年生になって、中学時代からグッとレベルが高くなった英語の勉強にどんな参考書や問題集を使えばいいのか困っている人もいることでしょう。そこで、今回は予備校講師の友人に聞いたおすすめの英語学習参考書を紹介します。
センター試験に関して、英語で求められる知識は、語彙(ボキャブラリー)、文法、読解力、リスニングです。とはいえ、リスニングのレベルは少なくとも現時点では知れています。教科書を音読しておけば取れるレベルです。
やはりカギとなるのは、基本文法、語彙を基にした読解力でしょう。年々、長文の分量が増えていることからも、読解力重視の傾向が窺えるかと思います。
1.教科書
教科書は特に指定はありません。学校指定(学校で使っているもの)であれば、問題ないかと思います。画像は三省堂教科書『CROWN』です。教科書を利用する際、気をつけるべきは「読んでわかった。で終わりにしない」ことです。必ず「音読を繰り返す」ことを自分のルールにしてください。英語が言葉である以上、口を使って学ぶ方法が一番効率が良いです。
2.システム英単語
個人的にオススメしたいのが「システム英単語」です。単語帳というと、ターゲット1900や速読英単語なども有名ですね。ただ、ターゲットはあまりにも無機質で教科書的。速読英単語は偏差値60前後無いと使いこなせないという欠点があります。システム英単語は、単語を暗記しやすくするためにコロケーションという方法が用いられています。短いフレーズで覚えることで、単なる暗記と比べて定着率がグッと高まるという効果があります。
3.くもんの中学英文法
非常に教科書的な作りの英文法参考書です。退屈だと感じる人が多いかと思います。なので、これはあくまでも中学英語の知識に抜け漏れがないかを確認するためだけに使用してください。休みの日にでもザーッと確認し終えたら、後は「あれ?中学でやったはずだけど曖昧かも」と感じた時に確認する程度に使ってください。
4.Mr.Evineの中学英文法を修了するドリル
先ほど紹介した『くもんの中学英文法』がどうしても性に合わないという方はこちらを使ってみてはどうでしょうか。『くもんの中学英文法』と比べると遥かにとっつきやすいかと思います。帯に「中学3年間を30日で取り戻そう」とありますが、ただ解くだけならば30日(1ヶ月)もかけていては駄目です。1週間、長くても2週間で終えるべきでしょう。ただ、音読を併用するのであれば1ヶ月かける価値はあります。
5.総合英語Forest 7th Edition
これまで紹介した英文法問題集はどれも中学英文法の復習のためのものです。中学レベルの文法知識を高校レベルや受験レベルまで高めるための参考書が『総合英語Forest』です。600ページを超える分厚さの参考書なので、1ページ目から順番に覚えるという使い方ではなく、疑問点を解決するための辞書的な使い方をすると良いでしょう。
6.英文読解入門 基本はここだ!
英文法を大まかに理解した後で問題となるのが「文法知識をいかにして読解へ繋げるか」です。この段階で躓いてしまって、いつまで経っても英文法問題集や参考書を繰り返している人が結構いますが、これでは駄目です。そうならないためにも、スムーズに2つを繋いでくれるのが、この『英文読解入門 基本はここだ!』です。非常に薄い本ですが、何度も何度も繰り返す価値のある名著です。
7.ビジュアル英文解釈
どの大学を目指すのかにもよりますが、少なくともこれまで挙げた参考書をこなし、学校の教科書を音読する勉強を続けていれば、高校2年の秋頃までは充分通用するでしょう。ただ、早く準備するに越したことはありません。そこでオススメしたいのがこの参考書です。伊藤和夫先生は『英文解釈教室』が有名ですが、『ビジュアル英文解釈』はレベルも万人向けで遥かにとっつきやすい内容となっています。
8.DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本
発音に関する参考書です。受験には面接(スピーキング)がないからといって、発音を蔑ろにする方が多いですが、発音こそ何よりも最初に学ぶべきと断言しても良いくらいです!発音できない音は聞き取れないので、リスニングの役に立つのは勿論のこと、何よりも「読解」の最中は頭の中で音を再生するわけですから、発音ができない人は延々と下手な発音を聞き続ける羽目になってしまいます。
9.英語超独学法
参考書ではありません。ただ、著者の吉ゆうそう氏の英語に対する猛烈・激烈・苛烈としか表現しようのないほどの努力からは、英語だけでなく、全科目の勉強に通用する姿勢が感じられると思います。野球殿堂入りの王貞治氏の「努力は必ず報われる。報われないのだとすれば、それはまだ努力とは呼べないのではないだろうか」という言葉を地で行く生き様には感動さえ覚えるほどです。書店で手に入れるのは難しいのでAmazonなどでお買い求めください。
10.20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ
参考書ではありません。英語を受験勉強のためだけに学ぶ人にとっては不要な本です。留学や海外就職、外資系就職を考えている学生の方にとっては読んで損はない一冊。英語だけがもの凄くできる「英語屋さん」は日本にも数えきれないほど存在しますが、なぜ彼らが海外で就職できず、日本で仕事をしているのか。海外で働くには何が必要なのか。を教えてくれる内容となっています。
書籍を買う余裕のない学生さんでも、ウェブサイトで同様の内容が公開されているので見てみてください。
以上、英語を得意にできれば、日々のテストは勿論のこと、大学受験においても圧倒的に優位に立てること間違いなしです。将来役に立つ科目ですので、しっかりと勉強してください。成績優秀であれば、大学の単位免除対象にもなれるかもしれませんよ。