教員免許を取るためには大学で教職課程を履修しなくてはいけません。教員免許を取得して教員を目指す人もいれば、教員になる気はないけどとりあえず保険として取っている人もいることでしょう。せっかく、苦労して教員免許を取得したのですからそれを生かした仕事に就きたいという気持ちはあると思います。教員免許は教員以外では意味がないという声もありますが、それを生かして働くことは十分可能です。教員免許を生かして働くことができる教員以外の仕事を紹介します。
塾講師・予備校講師
教員免許を生かした仕事の定番はこれでしょう。教員と同じように講義形式の指導もあれば、個別指導の場合もあり会社の方針によって様々です。多くのところは採用には教員免許は必須ではありませんが、プラスに働かせることは可能です。塾講師・予備校講師の場合は、教員と違って、生徒指導は求められませんが「結果」が求められて、それに対しての責任が非常に大きなものになります。
学童保育など児童指導員
幼稚園教諭を覗いた教員免許、つまり小学校教諭・中学校教諭・高校教諭の教員免許には児童指導員任用資格が付いています。この資格を生かして、学童保育や児童相談所などで児童指導員として働くことができます。もちろん自治体によりますが、場合によっては地方公務員の立場になれます。授業をするわけではありませんが宿題などの勉強を教えることはあるでしょう。教員に比べ、遊んで楽しむ子供に触れ合う機会が増えます。
介護研修の講師
介護の現場は常に人手不足です。介護福祉士の資格を取るために「介護職員実務者研修」の受講が必須となり、また旧ヘルパー2級に相当する「介護職員初任者研修」など、これを指導できる立場の人も求められています。この指導には教員免許は必須ではありませんが、教員免許取得の過程で、指導の仕方を学んでいる教員免許を持った立場であれば依頼されることはあるでしょう。この場合は、普段は介護施設のシフトに入り、講師としても働く形が多いです。
新聞記者・編集者
教員免許を取ったのであれば、少なくとも教育に関して学んでいない人よりは教育への知識はあることでしょう。それを生かして新聞社で働くことができます。新聞社によっては、子ども向けの記事や新聞を発行しているところもあります。そこでもまた教員免許は生きます。
講演家
講演をすることでお金をもらって生きる講演家と呼ばれる仕事があります。もちろん職とするのであれば、普通の人にとっては厳しい世界でしょう。人にはない生き方や普通に生きていれば経験をすることがないような体験をして生きているなど、はっきりと言って普通の人間ではないわけです。一般の講演会ではそこまでではありませんが、学校行事として講演を行った場合は、「あんな人間を児童・生徒の前に立たせるな」と批判してくる人は思いのほかいるのです。そういうときに教育者の資格である教員免許は自分を守ってくれます。講演は授業共通する面が多いですから、もちろんその面でも生かせます。
出版社・教科書出版社
教育を学んだ証が教員免許ですから出版業界でもそれなりのポイントになります。特に教科書の出版社では、編集者に知識がないのは困りますので教員免許はプラスでしょう。執筆することはなくても当然、教科への知識は必須です。