スマートフォンやパソコンが身近になり、手書きで文字を書く機会が減ってきています。漢字が思い出せなくても自動変換されるので、漢字自体あいまいな形としてしか認識しかないという人も多いのではないでしょうか。その実態は子どもにも影響しています。実際、漢字を覚えるのが苦手な小学生が増えているようです。学習に取り組むポイントをおさえて、漢字学習を定着させましょう。
漢字が嫌いになってしまった場合
覚える漢字が多すぎて、漢字が嫌いになってしまう場合もありますよね。漢字ドリルを毎日やることはとても大切ですが、漢字嫌いの状態で漢字ドリルを毎日嫌々やったとしても、力にはなりません。まずは漢字嫌いを克服することから始めましょう。「『大』に1画たすと何の動物になるかな?」答え「犬」、「『日』に1画たすと体のどこの部分になるかな?」答え「目」のように、漢字クイズをするとゲーム感覚で取り組めます。問題を解くだけでなく問題を考えることも効果があるので、親子でクイズを出し合うのもおすすめです。漢字が「覚えなければいけない嫌なもの」から、「おもしろいもの」へ変わると、漢字学習への意欲が向上してきます。
漢字の書き間違いが多い場合
学年が上がるにつれて、学ぶ漢字が複雑になるので、似た漢字を間違えてしまうことも増えてきます。そんなときは、部首や漢字の意味を覚えるのも一つの方法です。基本的に部首に意味が、つくりに音があります。漢字一つ一つに意味があり、読み方があります。漢字のでき方から理解すると頭に入りやすくなります。例えば、「水」に関係した漢字には「さんずい」がつくなど部首ごとでまとめたり、「食」という漢字は「人を良くする」の組み合わせである、「木」がたくさんあると「林」もっとたくさんあると「森」のように漢字の成り立ちを理解すると、漢字を覚えやすく書き間違いも減ります。
字が雑できちんと書けない場合
文字が乱雑できれいに書けない場合、口うるさく注意するのは逆効果になります。うまく書けた部分を見つけて、「この漢字はキレイにはねられたね」「バランスが良く書けたね」など、良かったところを具体的に褒めることが大切です。褒められると子どもは嬉しくなります。褒められたことが自信となり、自分から丁寧に書こうとするようになります。また、文字が雑になってしまう場合、書き順が間違っていることも多いので、時間にゆとりがあるときに、正しい書き順を教えると良いですね。
とにかく読めない場合
読む機会が少ないことが原因として考えられます。ふりがながふってある本であれば、マンガでも図鑑でも構いません。子どもが興味をもって読めるものを使って、とにかく読む機会を増やしましょう。語彙力もつきますよ。
まとめ
最近は、漢字検定を受けさせる学校も増えています。
漢字はすべての学習の基本であり、語彙力や読解力を伸ばすことにも大きく関連してきます。また、書き順を覚えたり、鉛筆で複雑な感じを書くときの指の動きは脳を鍛える働きもあるので、漢字が苦手な場合もぜひ克服しておきたいですね。