4月に入学した1年生も毎日音読の宿題が出るようになってきたころではないでしょうか。音読と言えば小学生の宿題の定番ですが、実は音読は素晴らしい学習効果をもたらしてくれると言われています。その効果をみてみましょう。
脳を活性化させる
音読は目で文字をとらえ、脳で認識し、言葉で発する、という動きが子どもの脳を活性化し、集中力と記憶力を高めるとも言われています。脳を活性化させるためには、ただ文字を目で追って口に出して読むだけではなく、ちゃんと内容も頭に入れながら読むようにしなければなりません。また、親も子どもが少し間違えたりしただけで注意して、一連の動きを止めるのはやめましょう。まずは、楽しく集中して読むことが大切です。
国語の力が総合的に身につく
同じ文章を何度も口に出して読むことで、読む・話す・聞く力が身につきます。文章に触れる機会が増えるので語彙力や文章構成力を養うことができ、書く力も身につきます。「国語が得意な子に音読が苦手な子はいない」と言われることもありますが、国語が得意になる子も多いようです。
全ての教科に通用する読解力が身につく
また、音読は読解力に差がつきます。自分で口に出して読み、耳で聞いて目で文を追います。口だけでなく目と耳を使うので、内容はもちろんのこと、文章の構成などもスッと頭に入ってくるのです。それは、何も国語に対して言えるだけではありません。算数の文章題などでも有効です。問題が解けずに行き詰っているときは、小さな声でも構わないので、ぜひ問題文を音読してみてください。「あ、そういうことか!」「わかった!」と再度問題に取り組めるようになるでしょう。社会や理科などでも、音読することで書かれていることがより理解できるようになり、知識の定着にもつながります。
短時間で効果が出やすい
一般的に、学習とは日々の積み重ねで成果を得ていくものであり、結果に結びつくまでに時間がかかるものも多いのですが、音読は比較的短期間で効果が出やすいです。「できた!」を実感すると自信になり、子どものやる気へとつながります。勉強に対して苦手意識が少なくなると、他の教科の学習意欲も高まりますね。より効率的に行うためには、ダラダラ長時間読ませたり、逆に早口で作業のようにさっさと終わらせてしまうのはやめましょう。大きな声ではきはき読むと効果的です。
語彙力が増える
つっかえたり読み間違えたりするのは、その単語を分かっていない可能性もあります。意味もそうですが、その単語自体知らない場合も多く、読めなかったり間違えてしまったりするのです。単語が分かっていないな、と思ったら先に単語を調べると音読もスムーズに進みます。辞書や百科事典など手に届くところに用意しておくと、都度分からない単語を調べる習慣もできるので良いですね。
親子で共有できる
興味のない文章だと子どものやる気もなくなり、ただ声に出して読んでいるだけ、ということにもなりかねません。楽しく読むためには、子どもの興味をひくような題材がおすすめです。学校の授業で扱っている題材であれば、音読の前に子どもに授業の様子を聞いたりすると、親も「今、こんな授業をしているんだな」と情報を共有できるので、一緒に楽しめそうですね。親が興味を持って楽しく聞いてあげることも大切なことです。親の態度で、子どもの音読への意欲も変わります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ただ定番の宿題だから、となんとなくこなすだけではなく、効率的な音読でより学習効果を高めてみましょう。短時間ですぐに効果も出てくるので、毎日の宿題に取り込みやすくおすすめです。