小学生のお子さんのご両親にとって、最大の関心事は学校生活でしょうか、それとも日常のしつけでしょうか。どのようなご家庭でも学校のカリキュラムについていけるかは重大な関心事だと思われます。でももしお子さんが「学校の授業は簡単すぎてつまらない、面白くない」と言い出したら?
お子さんがそう言いだした時のために、できること、考えておくべきことなどをまとめました。
1.学校の授業に本当について行っているのかを確かめる
意外かもしれませんが、これは重要です。なぜならばお子さんが見栄でそんなことを言っていたり、他の理由(たとえばいじめもあるかもしれません)で学校に行きたくないと考えている場合もあるからです。
ノートやプリント、小テストの見直しから始めて、習熟度をある程度把握しておくことが大事です。
2.塾や家庭教師を取り入れる
当たり前のようですが、今までお子さんの生活に塾や通信教育、家庭教師などを取り入れていなかった場合はそれらに触れてみることをお勧めします。違う環境、特に学校の担任の先生とは異なり「育」を除き学習に特化した時間をもつことは新たなる刺激としてお子さんを成長させることと思います。学校で不足している学習進度も補えることでしょう。
3.問題集を購入する
地道なようですが、学校で使われているものよりレベルの高い問題集を購入して、自習するのも効果的です。学校の授業では教えていない応用問題などを導入すれば、やりがいがあると感じるお子さんもいらっしゃるでしょう。
4.復習と思ってしっかり学習することを勧める
学校に行く気力や通うモチベーションの低下は、成績に反映されます。授業態度や姿勢も評価の対象になるからです。せっかく授業を理解できているのに正当な評価がされないのでは残念です。学校はつまらないかもしれませんが「ゲームだと思って」「できる事の復習だと思って」成績を取ることに集中してみるよう促すのも一つです。
5.私学のカリキュラムを参考にする
カリキュラムをある程度公開している学校がありますが、概ね公立校より進度が早い傾向にあります。それを参考にしつつ、先取り教育をしてみる(教科書であれば大手書店で入手することも可能ですし、副教材も同様です)のも良いでしょう。塾の項目と重なりますが、先取り教育という意味では公文などが有名ですね。そういった方法も検討してみてください。
6.承認欲求を満たしてやる
お子さんによっては、単純に「自分はできる」
「褒めてほしい」という承認欲求を満たされたいが故の言動が原因であることもあります。本当に授業が簡単なのでしょうか、クラスの雰囲気や先生との関係に不満があったりしないでしょうか。自分が挙手しても指名されない、教科の内容を先取りして話してしまうので先生に困られている(つまり状況を理解していない、いわゆる空気を読めない子になっている)、そんなことがあれば意欲がそがれることもあるでしょう。もしかしたら「君は良く頑張っているね」と伝える事で落ち着くかもしれません。
7.検定などを受験させる
漢字検定、算数検定など小学生も多く受験している検定が各種あります。これらは学習進度と離れて客観的な能力を競うもしくは判定するものですので、今のお子さんの実力を推し量るには適しているでしょう。それらを受験するのを目標に毎日の学習を充実させるのも楽しいと思われます。
8.大手の全国模試を受験させる
各種検定とは異なり、小学生としての理解力や学習進度を明確にするのがSAPIXや四谷大塚、日能研などの公開テストです。これらは中学受験を目指して勉強しているお子さんたちも多く受験します。もしかしたら受験することにより「自分は井の中の蛙かも」と思うかもしれませんし、中学受験にふさわしい実力があると自信をつけるかもしれません。親御さんにとってもお子さんの実力を知ることができてよい機会でしょう。今後の進路や先生とのお話をするにあたっても一つの材料となるはずです。
9.社会性の身につくスポーツをさせる
もしかしたら集団行動や社会性・協調性に難があるタイプのお子さんかも知れませんね。
全てのお子さんに向いているとは言いませんが、そういった面を補うことのできるスポーツを習い事として取り入れるのも一つでしょう。武道なども上下関係などを教えていただける機会になると思います。
10.早めに英語を学習させる
これは2020年から変わる学習指導要領を意識してもいますが、お子さんがこのまま日本の教育に馴染めなかった場合を考えての対策でもあります。経済的な事情や家庭の事情が許せば、ある程度の年齢に至った段階での留学を考慮してもいいと思うのです。海外留学の際に必要な英語力を養うことは、選択肢を増やすことになるでしょう。
終わりに
様々な対策を考えてきましたが、小学校の先生との密接な面談などを前提に考えています。しかし学校側でできる事は残念ながら少ない可能性があります(複数の生徒を見る立場としてはそこまで個別指導に注力できないからです)。
その上で、自助努力としてできることを考えてみてください。お子さんとの徹底した話し合いも大事です。願わくばお子さんが楽しい生活を送れますように。