小学生、中学生、高校生向けの読書感想文の文例を紹介します。
「だいじょうぶ だいじょうぶ」を読んで
小学生低学年
おじいちゃんはいつも私のそばで本を読んでくれました。小さい時、おじいちゃんにももたろうの本を読んでもらうのがとても大好きだったのです。ついこの間も読んでもらったし、一年生になったころも、幼稚園の年少さんの時も、それよりまえの、私が眠くなる時もいつも読んでくれていました。なぜかというと、ももの出てくる数がちがうからです。まえは1こだけでした。でもすごくおおきなももで、おじいちゃんも一生懸命持ってきてるように聞こえました。そのまえは、川から流れてくるももがたくさんありすぎて、選びきれずに困ってるみたいでした。なんか、話を聞くたびにいろいろ流れてくるんだけど、選ぶのはももたろうが入ってそうな、大きめのももだったようにおもいます。
「だいじょうぶだいじょうぶ」ででてくるおじいちゃんは、うちのおじいちゃんみたいに変な話はしないけれど、わたしがこまっているときや、楽しいとき、ゆうきを出してなにかをしたいとき、本を読んだあとにいろいろ話を聞いてくれるところが何となく似てると思いました。「だいじょうぶだいじょうぶ」のおじいちゃんが「だいじょうぶ だいじょうぶ」って言ってくれると、男の子は安心みたいでほっとするんだと思います。「だいじょうぶ だいじょうぶ」はまほうの言葉みたいに思えて心が温かくなる気がしました。
ずっと前、私も友達とけんかして、ばいばいもせんと帰ってきたとき、あとでめちゃくちゃ後悔しました。いやな気分になりました。ちょっとじょうだんを言っただけなのに、友だちがすごくおこって、そんなおこらんでもいいのにーってちょっと私も腹が立ちました。でもだんだん寂しくなったのです。おじいちゃんは「1日たったらもうわすれてしまう、わすれるのが子どものいいとこや!」と、言って頭をいつもなでてくれました。
次の日、私は友だちにあうとまたいやな気持になりそうでこわかったけど、友だちと絶交するのはいややったから、思い切って話してみることにしました。おじいちゃんが言ったみたいに、「もうきのうのことはわすれよう~」っていうと、友だちも「わすれよ、わすれよ~」って言ってくれました。すごくうれしかったです。
そんなうちのおじいちゃんと似てるなって、おもいました。本では、そのおじいちゃんが入院しているんだそうです。おじいちゃんの手をにぎってるのかな?と思いました。うちのおじいちゃんはまだこの子よりは元気だけど、最近足や腰がいたいからと、あまり散歩に行かなくなりました。本を読むのも目が見えにくくてつらそうです。いつも大きな虫めがねで新聞を読んでます。そんなことしたらもっと腰が痛くなるやろーというのに、おじいちゃんは笑ってごまかしてるのかな?私にいってくれたらいいのに。
この本を読むまで、そんなおじいちゃんのことをあんまり気にしていませんでした。おじいちゃんが病気になるとか、まだわからないからです。もうちょっとだいじょうぶな気がします。でも、おじいちゃんは私より早く生まれたからやっぱり早く死ぬのかな。びょうきになったら入院するのかな。私が小さいときはいつも、ももたろうをよんでもらったり、いやなこととか聞いてくれる時はおじいちゃんのところに行っていたのに、おじいちゃんが少しずつ調子が悪くなってるのを知ってたけど、あんまりよくわかってなかったことに気づきました。
男の子はおじいちゃんのベットのそばで「だいじょうぶ だいじょうぶ」といって、話しかけているそうです。ちょっとてれくさいけど、でも今日うちに帰ったらおじいちゃんのところに行ってみたいです。そして、おじいちゃんのそばでももたろうのお話をしてあげようと思います。なんこももを流すか考えます。おじいちゃんはわらってくれるかな。おじいちゃんは、わたしのそばにずっといてほしい。
ずーっとずーっとわらっててくれるといいな。(1,582文字)