インフルエンザが流行る時期になりましたね。しっかり予防をしていてもかかるときはかかってしまいます。高熱や頭痛で苦しい上に、小さな子どもの場合は薬の副作用や異常行動も心配になりますよね。ここでは、抗インフルエンザ薬と副作用や異常行動についてみてみましょう。
抗インフルエンザ薬の種類
インフルエンザになったときに、病院で処方される抗インフルエンザ薬は4種類あります。それぞれ内服薬や吸引薬・点滴薬など形状が異なりますが、インフルエンザA型・B型ともに有効です。インフルエンザに感染した患者さんの年齢や状態を病院側が判断して処方されますが、子どもによっては、副作用が出てしまう場合もあります。変だなと感じたら医師または薬剤師に相談しましょう。
〇タミフル
タミフルは内服薬で、カプセルタイプや粉薬があります。一般的に5日分処方されます。一度体内で消化し、血液中に成分が入ってインフルエンザウイルスを抑えます。簡単に飲むことができるので1歳以上の子どもから処方が可能ですが、2006年に異常行動などが報告されるようになり、9歳未満の子どもに使用をする場合は異常行動の恐れがあることを説明するようになっています。副作用については厚生労働省のホームページに、腹痛・下痢・蕁麻疹・胸やけなどから、動悸・血圧低下・蕁麻疹などまとめられています。
〇リレンザ
リレンザは吸引薬です。一般的に5日分処方されます。粉末になっている薬を吸い込むことで喉や肺などウイルスが多く繁殖する場所に直接作用します。また、タミフルと違って血液中に成分が入ることがないため、妊娠中でもあまり影響なく使用できます。一方、使用は5歳以上となっていますが、小さな子どもや高齢者は吸引が上手にできない場合もあります。副作用としては、下痢・発疹・嘔吐などが多く報告されています。
〇イナビル
イナビルも吸引薬です。リレンザとの違いは吸引が1回で済むことです。10歳未満は20mgを1本、10歳以上20mgを2本となっています。病院や薬局で1度吸引をして終われるので、飲み忘れなどもなく安心です。副作用としては下痢・胃腸炎・蕁麻疹が多く見られます。
〇ラビアクタ
ラビアクタは点滴薬です。インフルエンザ脳症や合併症などの疑いがあり、入院する際などに使用されるので、一般の外来で処方されることはありません。2010年から小児にも使用が可能になりました。
異常行動はタミフルのせい?
タミフルの副作用として異常行動の報告もありましたが、厳密に言うと、異常行動はインフルエンザ自体によるものであり、タミフルのせいではありません。事実、2016年の異常行動としてタミフル服用が38件のほか、リレンザ服用が11件、イナビル服用が5件報告されています。
異常行動とは?
それでは、インフルエンザの異常行動とはどのような行動を指すのでしょうか。厚生労働省のホームページに例が記載されています。具体的に見てみると
・ 突然立ち上がって部屋から出ようとする
・ 興奮状態となり、手を広げて部屋を駆け回り、意味のわからないことを言う
・ 興奮して窓を開けてベランダに出ようとする
・ 自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない
・ 人に襲われる感覚を覚え、外に飛び出す
・ 変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る
・ 突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする
ということです。
・ 突然立ち上がって部屋から出ようとする
・ 興奮状態となり、手を広げて部屋を駆け回り、意味のわからないことを言う
・ 興奮して窓を開けてベランダに出ようとする
・ 自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない
・ 人に襲われる感覚を覚え、外に飛び出す
・ 変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る
・ 突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする
ということです。
異常行動の注意点
異常行動から事故に発展する可能性もあります。厚生労働省のホームページには、インフルエンザ発症後少なくても2日間くらいは大人が付き添うことや、玄関や全ての窓に施錠をすることなどの注意点もあわせて記載されています。小さな子どもだけではなく、10代の事故も報告されているので、十分な注意が必要ですね。
まとめ
異常行動がタミフルのせいではなかったということで、今後タミフルを処方されたとしても少し気が楽になりそうですね。もちろん、副作用や異常行動は全ての子どもに出るわけではありませんが、逆に少し大きくなったから大丈夫というわけでもありません。せめて発症後2日間はしっかり見守ってあげたいですね。