教員として勤めるのであれば教員採用試験に合格して教諭の立場で勤めたいものです。保護者から見ても講師の立場だとどうしても半人前に思われてしまいがちです。業務内容は教諭も講師も変わらないのに、講師の立場であればお給料は下がりますし毎年1年契約を更新していくことになるため、不安定な身分になります。教員採用試験は各都道府県・政令指定都市の教育委員会がそれぞれで行っていて、特色は様々です。ですが、プラス評価がもらえる免許・資格はある程度共通しています。多くの教育委員会で加点・考慮されるものを厳選して紹介します。
小学校教諭専修免許
小学校教諭の免許は一般的に、専修・一種・二種の3種類に分かれます。専修免許はその中の最上位の資格で取得のためには修士を取るために大学院に行く必要があります。免許の種類を考慮しない教育委員会もあれば、二種は採用しないという暗黙のルールのあると言われる教育委員会もあります。茨城県教育委員会では博士号を取得した専修免許に加点があります。
中学校教諭・高校教諭(英語)
小学校で英語が教科化に伴って英語を教えられる小学校教員の不足が問題になっています。小学校教諭の免許を持たず、中学校教諭・高校教諭(英語)の免許があれば英語の授業に限って教壇に立てますがそれではあまりにも使い勝手が悪いです。英語教育を充実させるために種類を問わずに英語の教員免許を持って小学校教諭の試験を受ける場合は大きく加点される教育委員会が多いです。東京都の場合は英語の教員免許を持った人の採用枠があります。
中学校・高等学校教員(英語)の免許資格を取得することのできる大学/文部科学省
英語検定・TOEICなど英語の上位資格
自治体によって基準や評価の幅が異なりますが、これはほとんどの自治体で加点の対象となっています。やはり、英語の指導力が求まられているからです。評価の対象になるようできる限り、高得点をそして上位資格を目指しましょう。
中学校教諭・高校教諭(理科)
小学校の教員は文系が多く、どうしても理系教育が不足しがちです。国としても理系教育に力を入れているため、理科の免許は加点対象としているところが多くあります。東京都教育委員会では英語枠とはまた別に理科枠を設けています。
中学校・高等学校教員(理科)の免許資格を取得することのできる大学/文部科学省
中学校教諭(その他)
小中一貫教育を重視している教育委員会や小中連携による教育の充実を図る地域では、小学校教諭にプラスして中学校の教員免許があると加点対象になります。そのかわり、中学校への異動があることを覚悟しなくてはいけません。鳥取県教育委員会など多くのところで対象になっています。ただし、大学などで中学校教諭を副免許として取得するのであれば、英語→理科→その他の順に優先させたほうが有利です。
特別支援学校教諭
特別支援学校に勤務することを希望するのであれば、これから必須の流れになってきます。有資格の教員を増やしたい教育委員会が多いためほとんどのところで加点されます。一般的に特別支援教諭は低倍率になりやすいため採用の可能性が高まります。
特別支援学校教諭の免許資格を取得することのできる大学/文部科学省
学校図書館司書教諭
小規模校以外の学校では学校図書館司書を置くことが義務付けられ、司書教諭の免許を持った教員が求められています。教育委員会によっては前項に配置するところもあり、新潟市教育委員会など加点対象にしているところは多いです。