私立中学受験をさせるなら親子で覚えておきたい10の掟

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2020年に大学入試要項が変わるということは周知されていますが、実は様々な段階の世代の学習指導要領がこっそりと変更されています。
特に、2020年の大学入試要項の英語については、「読む」「書く」「聞く」にプラスして「話す」という要素が加わり、外部の英語検定のスコアを使うという話も具体的に出始めています。その動きを知ったご家庭や、将来はいい大学に行かせたいとお考えのご家族、それと地元中学が荒れていて、まともな教育を受けられないし、その子の元々の頭がよくできる子であれば、「中学受験」を考えるということになります。
私立中学であれば、2020年の大学入試に対する対応がもう既に始まっているからです。
では、中学受験をするにあたって、親子で覚えておきたい10の掟を紹介していきます。


参考記事;2020年大学入試改革!アクティブ・ラーニングを理解するための10冊

1、中学受験決定は小3の冬には結論を。

基礎学力は小1から小3で一般的な塾で対応ができますが、中学受験対応塾では、小6までの基礎授業を小5までに完了させて、学校では教えない(教えなくなった)特殊算や高校生級の問題を解くテクニックを小6でさせます。中学受験をさせるなら、遅くとも小3の冬が適切な時期で、塾も学年の切り替えが先取りでまだ小3であっても、小4の授業を開始します。極論では小1からとなりますが、かなり手厳しい指導も入りますので、小3ぐらいが適度な時期です。迷っていて遅れてしまうと、遅れを取り戻す為に必死にならないといけません。余裕をもって計画を立ててください。

参考記事;小学生を学習塾に絶対に行かせてはならない8つの理由

2、合格するまでは、誰にも悟られないようにする。子供にも徹底させる。

これは某有名進学塾の学長さんのお話しですが、「中学受験は、絶対友達にも学校にも誰にも悟られないように。」というお話しがあります。
もし、中学受験が失敗に終わった時のことも考えてのこともあります。しかし、一番怖いのは学校の担任に知られることで、「中学受験」を敵視している教員がいることは事実です。それは、教員の指導力が大変落ちている影響があってのことです。
それと、友達に話をしてしまい、嫉妬されることもあります。「中学受験=お金持ち」という概念が強い方もいらっしゃいますので、いじめにあうこともあります。お母さんもいろいろとお話ししたいところはあるかと思いますが、絶対に合格するまでは、「中学受験」をするということは悟られてはいけません。それはお子さんにも可哀想でもありますが、徹底させます。

3、学校の授業や宿題は簡単と感じても、決して馬鹿にしないことを徹底させる。

中学受験に向けての勉強を始めると、才覚のある一部の子供は、学校での授業を馬鹿にして授業妨害したり、宿題をしなかったりする傾向があります。それをしてしまうと、内申書はあってもほとんどチェックが入らないとはいえ、学校の担任からひどい仕打ちを受けたり、別室での授業などの対応となります。内申書をお願いすることになっても拒否されたりもしますし、簡単とはいえ、基礎中の基礎を
もう一度思い出す機会にもなるので、決して授業などをおろそかにしないことは、家庭でしっかり教えましょう。

4、読書はもちろん、でも速読が必須

読書をして、どんどん古典文学や近代小説を読むということは、国語の問題で非常に役に立ちます。最近の私立中学の国語の問題では、ジュニア文庫からの出題もたまにあります。読書量がものをいいますが、実際の問題用紙を見ると、A4サイズ2枚半分が文章部分で、残りちょっぴりが問題です。問題も自分の意見というのが大切で、作文能力は必要です。余裕をもって読まないと、回答できないので、
速読が必須です。塾では、速読コースを設けているところがかなりあります。効果は、半年かかりますが、囲碁や将棋を得意とする子は、飲み込みが速く、半年もかからずに最高速度を出すようにもなります。右脳を刺激することになるので、決して速読術ができるというのは、損にはなりません。


5、目標は大切だけれど、本人の夢に基づいて受験校を選ぶ

中学受験でよく錯覚してしまうのが、「東大・京大などの有名医学部に入学させる」とかいう親が舞い上がって、子供の意思を尊重せずに、受験校を決めてしまうご家庭はあります。それは大きなまちがいで、逆に子供のいい才能を壊してしまう部分です。
受験校を選定する前に、見学会に行くのはいいことで、最終的には、お子さんが何をしたくて、どういう学校に行きたいかという「お子さんの意見と夢」を優先してあげて、お子さんの学力に合う学校とすり合わせを行ってあげるべきです。
決して、お子さんに理由なしに「ここを受けなさい!」と無理強いしないでください。

6、塾の先生とは良好な関係を常に築いておく

最初に体験授業を受けて、通塾先を決定しますが、その時対応された先生の様子はチェックしておいてください。
あまりいい説明をされない先生であれば、いくら有名進学塾でも避けた方がいいです。
親身になって、時間を割いてじっくり聞いてくれたり、生徒の家庭事情はもちろん塾での様子も各教科の担任から報告を受けて、すぐに報告してくれる先生は、いい先生です。気になる事はどんどん申し出ても構いませんが、あまりしつこく言いすぎると嫌われてしまって相手にしてくれなくなる場合もありますので、適度な良好な関係は先生と気づいておくといいです。

7、反抗期がやってきても、無理に反抗期は押さえつけず、一度自分でスケジュールを立てさせたり、休暇を与えてやる。

高学年になると、早い子で小5で反抗期がやってきます。ある教育家の方は、「中学受験に反抗期は必要なし」と言う方もいらっしゃいますが、将来、反抗期がなかった子は、どこかでそのしわ寄せが来ます。反抗期というのは、子供が大人に近づく大切な成長の時期ですので、口汚いことや暴力をふるった時は、しっかりと叱りつけることは大切ですが、それまで勉強スケジュールなどを親が完璧にしていたなら、一度自分でスケジュールを立てさせるというのは大切で、適度な休暇も大切です。そうすることで、後で実力テストでいい点をとれば、本人の自信につながりますし、いい点ではなかったら、自分の甘さを反省します。

8、学校見学会や合同ゼミや外部の模擬テストは是非参加を!

塾では、追い込みの夏や直前の冬に他の分校と合同での合格ゼミを行います。知らない子との授業ですから、子供は緊張しますし、自分より上のレベルのクラスに入っても、実際に小テストをしていたら、自分の方が上だったということもあります。
模擬テストはさらに同じ塾の子はいません。だから、余計緊張もしますし、塾よりも上手の問題を主題しますから、「あ、ここをもう少し掘り下げて勉強しなければ」という意識も目覚めます。
模擬テストは、塾で団体申込みをしてくれて、塾もその子が最終的にどこの学校へ進学したか把握するために、データが欲しいので、団体申込みができるか確認すれば、団体申込みの手続きを取ってくれます。
候補にしている学校の見学会も、本人のやる気を高めますし、校風の説明会もありますから、是非お子さんと見に行くといいです。
公開授業では、最近英語の授業を見せて、「うちはこんなに英語指導を熱心にしている」とアピールするところもありますが、英語の授業より、他の教科の授業を見たり、体験授業があれば、それに参加する方がそこの授業スタイルが見えてきます。
塾に入る前なら、模擬テストは、参加生徒数の多い、日能研、SAPIX、四谷大塚の大手3社の中から選べばよいです。最初は無料でも受けられる日能研の全国テストが結果が出るのが早く、実力を分析して志望校を検討するのに最適です。


9、体調管理と精神面管理は、毎日してください。

中学受験は、小学生の頭で高校生級いや大学生級の問題が出題されて解かなければいけません。
学校の授業では絶対教えない単元も含まれるので、相当精神面のストレスはかかります。
学校でのストレスも抱えますし、精神面のアンバランスさから、体調を崩してしまうお子さんも少なくありません。
しつこく様子を見ていたら、タダのへんなお母さんになるので、さりげなく「今日はどうだったかなぁ?」と声掛けをしてあげたり、表情はチェックしてください。
暗い顔をしているようだったら、追い込み時期であっても、必ず暗い顔の裏には理由がありますから、時間を割いて、話を聞いてあげてください。

10、忘れてはならないこと。中学受験は、お母さんが伴走者で、お父さんはサポーター。

受験をするのは、お子さんですが、実はお母さんも伴走者で、一緒に中学受験を支えているわけです。
単元で教えられることはあっても、ほとんどのお母さんは教えることもできません。
たまに解くことができるお母さんもいますが、お母さんだと甘えてしまいますので、指導は先生に
お任せして、どう子供の夢を叶えてあげれるかということや精神面や体調面の管理は、
お母さんしかできません。
お父さんも参加しようとするご家庭もありますが、お母さんでしかできない心のサポートはありますから、
もし、お父さんができることといえば、金銭面でのサポートはもちろんですが、
お母さんではどうしても無理な心のサポートをお父さんなりに怒鳴りつけるのではなく、優しく
お母さんとは違う角度で支えてあげてください。