読書感想文例「精霊の守り人」を読んで(高校生)

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小学生、中学生、高校生向けの読書感想文の文例を紹介します。


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【中学生のためのZ会の通信教育】

精霊の守り人」を読んで

高校生

 友人から勧められ、以前から読んでみたいと思っていたのですが、いつの間にか忘れていたある日、書店で目にした時に、この本は読むべきだと確信しました。
 女用心棒である主人公バルサが、川に落ちてしまった第二皇子を助けた事から、彼女の運命が、大きく変わることになります。第二皇子チャムグを助けたお礼に、妃より宮殿でもてなしを受けたバルサ。そこで、バルサは妃より「チャグムの実の父である帝が、精霊の卵を宿した息子を疎み、暗殺を試みている」という衝撃の事実を聞かされ、チャムグの用心棒を頼まれます。刺客は帝の使い手…それは用心棒として実績があり、短槍使いとして、その道では知らぬ者が居ない程の実力を誇るバルサにとっても、命懸けの仕事となる事を意味していたのです。「ここで死ぬか、用心棒としてチャムグを守りきることに賭けるか」の決断を迫られ、依頼を受ける事にしたバルサ。ここから、帝の使い手である刺客からチャグムを守り続けるバルサと、第二皇子であり、運命に翻弄されるチャムグの逃亡劇が始まります。
 少しでも気を抜けば殺される、帝の使い手との戦いをする一方で、チャグムの体に宿った精霊の卵によって、振り回される二人。また、卵を狙った異世界の魔物からも命を奪われそうになるチャグム。建国神話の秘密も徐々に明らかになり…。神話の秘密を知り、事情が理解されたお陰で、かつての刺客達は、異世界からの魔物と共に闘う仲間となっていました。
そして、卵は魔物から守りきり、無事に孵ることになるのです。物語は終わったかに思ったその時、第一皇子が病に倒れ、皇太子となる事を告げられるチャグム。
 チャムグはバルサ達の為に、自らの運命を受け入れ、皇太子として、宮殿に戻ったのです。チャグムを宮殿付近まで送り届け、これからの事を考えるバルサ。そしてまた、ここから女用心棒バルサの新たな冒険が始まるのです…。
 帝の使い手から命懸けで逃げる中、精霊の卵の影響で運命を翻弄されるチャムグ。それは神話の秘密にも繋がっていて、読めば読むほど物語に引き込まれていきました。そして、バルサの肉体的にも精神的にも強く、潔い性格。わずか十一歳でありながら、実の父親に命を狙われている中、複雑な気持ちを抱えながらも逞しくバルサと共に逃げ続けるチャムグ。
見事な呪術と豊富な知識量で、当代最高と噂される、伝説の呪術師であるトロガイ師。その弟子であり、バルサの友人でもあるタンダは、二人を手助けしながら、トロガイと共に建国神話の秘密を調べる冒険に出ることになります。帝に仕える、モンをはじめとする、バルサに劣らぬ実力を持つ追手達。帝に仕え、実は、国の行く末をも左右する聖導師達。
 …それぞれにそれぞれの立場や人生があり、キャラクターとしての魅力を感じましたし、魅力的なキャラクター達が、物語を一層奥深く、楽しいものにしてくれました。

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