大学入試の2次試験、直前対策の時期になりました。
前回、好評だった医学部入試・小論文・面接の直前対策の重要用語 第1弾に続いて第2弾をお送りします。
医学部の入学試験では生命倫理の用語を、ほぼ必ず課される面接や小論文、作文の試験対策のために理解しておくことが求められますが、同時に大学ごとに傾向も違い、一般の時事用語の関連から出題する大学も多くなっています。
医療に関係するキーワードに続いて時事問題の全般に関するキーワードをまとめました。
2016年の医学部入試で問われることが予想される時事のキーワード。一次試験を通過して、二次試験の小論文や面接の対策では、関係する書籍を読んでみるのがよいでしょう。
読みやすい文庫本と少し読みにくい専門書がありますが、目次だけでも斜め読みしてみると小論文を書くヒントが得られます。
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)
日本、アメリカ、カナダ、オーストラリア、マレーシアなど環太平洋の12カ国によるEPA(経済連携協定)。 TPP交渉は2015年11月、アメリカ・アトランタでの閣僚会合で大筋合意しました。
EPA(経済連携協定)とは2以上の国(または地域)の間で、自由貿易協定の要素(物品及びサービス貿易の自由化)に加え、貿易以外の分野、例えば人の移動や投資、政府調達などを含めて締結される包括的な協定。WTO(世界貿易機関)ルールの中で、EPAやFTAは特定の国や地域の間だけで一層の貿易を自由にする協定として例外的に認められています。
混合診療
保険診療と保険外診療(自由診療)を併用する診療です。日本の医療制度では、公的保険診療において保険給付外診療(自由診療)を併用した診療は認められていません。公的医療保険(国民健康保険など)が適用される診療内容にそれ以外の保険外診療が加わった場合、医療費は全て患者負担となります。
保険外併用療養費制度とは、原則として禁止されている混合診療の例外で、先進医療などの「評価療養」と差額ベッドなどの保険適用を前提としない「選定療養」の2つがあります。
突撃取材で知られるマイケル・ムーア監督が、米国の医療問題にザックリとメスを入れた衝撃のドキュメンタリー。
国民健康保険が存在しない米国では、民間の保険に加入することがベストだと思われているが、実際は保険会社は利益重視で、いざ保険金となると、過去の病歴をあげ、手術を実験的だと判断し…と、できるだけ保険金がおりないように画策する。そして何人もの人間が命を落としていく。入院費用が支払えないからと病院を道に捨てることもある!と、驚くような米国の医療問題を悪質な医療制度の被害者の取材から、ムーアは切り込んでいく。出典:シッコ [DVD]
ドラッグ・ラグ
海外で開発・承認されている薬剤やその使用方法が、日本で開発・承認されていないこと。治験を推進すること、審査官を増員し期間を短縮することなどによってドラッグ・ラグの解消が求められている。
相対的貧困
ある国・地域の中で平均的な生活レベル(収入)よりも著しく低い状況。OECDではある国・地域の中で世帯を所得順に並べた場合の、中央の世帯の所得の半分の所得に満たない世帯の割合を相対的貧困率と呼んでいます。相対的貧困に対して、その国・地域の生活レベルとは無関係に人間が生きるのに必要な最低限の衣食住を満たす生活レベル(収入)以下の状況を絶対的貧困と呼びます。
出典:http://www.huffingtonpost.jp/2014/09/23/nihonnohinkon_n_5871294.html
同性婚
男性と男性、女性と女性が結婚すること。同性婚はオランダなど多くの欧米諸国で法制化されていますが、日本では渋谷区で同姓パートナー証明書を発行する条例が制定され議論を呼びました。
マイナンバー
社会保障、税などの行政手続に使用するために日本国民全員につけられる12桁の番号のこと。社会保障や税に関する給付や負担を公平にするための施策として2015年からマイナンバーの通知が始まりました。
以上、いかがでしょうか。医学部入試の対策は大学ごとの傾向も把握して効率的に進めましょう。